速さで勝ったメガソーラー

株式会社田村建設
速さで勝ったメガソーラー

協栄信用組合と株式会社田村建設との出会いは25、6年前のことでした。「積み立てからのお付き合い」から始まり、いまでは一代で田村建設を築き上げた田村幸雄社長が描くビジョンに合わせ、さまざまな事業でパートナーシップを結んでいます。


「田村建設さんは国交省などの土木事業や民間の造成などを手掛けていらして、本体が非常にしっかりとした会社です。ただ、公共事業は非常に波があるジャンルでもあります。その波の間を埋める事業を、常に田村社長は考えていらっしゃる。その嗅覚とネットワーク、実行力にはいつも驚かされます」とは、現在担当を務める協栄信用組合白根支店・古澤賢支店長。

そんな田村建設が、真っ先に始めた事業にメガソーラーがあります。震災のあと、各地で盛んになった自然エネルギーへの取り組み。田村社長のネットワークにも、メガソーラー事業を手掛ける仲間があらわれました。


「うちにも、メガソーラーをやってみないかと声が掛かりました。ただ、この辺り(新潟市西区四ツ郷屋)はもともと農業が中心の土地。耕作放棄地も増えていますが、すべてほかに転用できない『一種農地』なんです。そこで私たちは日本で初めて、『一種農地の転用許可』を取りました。農地なので原則として作物は作らなくてはなりません。ところが、太陽光パネルの陰では作物はあまり育ちません。そこで、パネルの下で牧草を育てることにしたんです。パネルの高さも高くして、トラクターが入れるように工夫しています」


営農一体型のメガソーラーは「転用許可」の手法も含めて話題になり、全国からも視察が相次ぎます。

「ちょうどこの案件の途中で私が前任者と交代して担当をさせて頂くようになりました。

田村社長がメガソーラーに目をつけられたタイミングが非常に良かったと思います。採算が確実に取れる時期に始められた。決断や手続きのスピード感が素晴らしいですね。今では売電単価も大幅に下がっていますが、田村社長のところは建設当時の売電単価が保証されています。リスクとしては非常に少ないですね」と古澤支店長。

耕作放棄地の活用は、地域に眠る資源の再活用でもあります。地域貢献を大切に考える協栄信用組合の思いとも一致するものなのです。

地域活性化のために、思いをひとつに

田村社長は、田村建設のほかにも株式会社四ツ郷農業生産組合を立ち上げ、代表を務めます。

「千葉の農事組合法人『和郷』さんに協力してもらいながら、フルーツトマトの栽培を行っています。2,400坪のハウスで、コンピューターでフルコントロールする溶液栽培です。先ほども述べましたが、この地域にも不耕作地・耕作放棄地が増えてきました。それでもやはり、私は人間の幸せの根幹には農業があると考えます。日本海側という土地や、昨今の気候変動というリスクを考えながら、新しい農業ビジネスのスタイルを組み立てています」

フルコントロールされたハウスとはいえ、それでもまだ天候に左右される部分はあるそうです。

その土地に応じた「チューニング」は必要になります。

しかし美味しいフルーツトマトは、大手スーパーから次々にオーダーが入るなど、その成果は着実に上がっています。

ただ、農業の分野は金融でも独特のジャンルです。古澤支店長はこう語ります。

「農業分野というのは、金融業界でも農協さんが独占しているような状況なんですよね。正直、農業に対してのノウハウは私どももあまり持ち合わせておりません。そんななかで、田村社長に限らず、この新潟市南区というのは農業に携わる方が多いのも特徴です。ですから農業分野への関わり方というのを、むしろ勉強させていただいてる感じです」

新スタイルの農業や太陽光。

こういった新しい分野が、地域に活気を生み出すトリガーになる期待はあります。

的確なタイミングとスピードでサポートするために、協栄信用組合は互いに寄り添い、勉強を重ねながら、チャレンジャーを支援しています。

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