ディスクロージャー2023
14/58

 金融の自由化、グローバル化の進展や情報技術の発達により金融機関を取巻く環境は大きく変わりました。加えて証券業務、保険業務の取扱いにより信用組合が取扱う商品や業務範囲が拡大し直面するリスクも一層多様化してきています。 このような環境の中お客様から安心してお取引いただくため、当組合の業務に内在する各種リスクについてこれを一元的に管理し総体的に捉えて、当組合の経営体力と比較・対照することにより、当組合の業務の健全性を確保することを目的としてリスク管理の態勢整備に努めています。 また、リスクごとに所管部署を定め、リスク管理統括部署を総務部とし、必要事項を常勤理事会へ報告する態勢としています。 「信用リスク」とは、お客様の財務状況の悪化等により、貸出金の元金や利息の回収が出来なくなり損失を被るリスクをいいます。 当組合では貸出審査部門と営業推進部門をそれぞれ独立させ、融資審査態勢の充実に努めています。また、融資研修を実施し人材育成にも努め、態勢の強化を進めています。なお、融資にあたっては、特定の業種や取引先に過度に偏重・集中せずバランスのとれた小口多数主義を基本として資産の健全化に努めています。 「市場リスク」とは、金利、株式相場、為替等の様々な市場のリスク・ファクターの変動により、保有する資産・負債の価値が変動し損失を被るリスク、資産・負債から生み出される収益が変動し損失を被るリスクをいいます。 当組合では主管部署である総務部が毎月リスク状況をモニタリングしてALM委員会へ報告し審議後常勤理事会に報告する態勢としています。 「流動性リスク」には、市場流動性リスクと資金繰りリスクがあります。市場流動性リスクとは、市場の混乱等により取引が出来なくなったり、通常よりも著しく不利な価格での取引をせざるを得ないことにより損失を被るリスクをいい、資金繰りリスクとは必要な資金の確保が出来なかったり、通常よりも著しく高い金利での資金調達をせざるを得ないことにより損失を被るリスクをいいます。 当組合は常に関連情報の収集に努めると共に、市場流動性・資金繰り逼迫度に応じた対応策・報告連絡態勢を定め対応する態勢となっています。また、当組合の定めた規定により必要な流動性の確保に努めています。 「オペレーショナル・リスク」とは、金融機関内部における事務処理、役職員の行為、システムが不適切であること、または外部要因により損失が発生するリスクのことであり、当組合では①事務リスク、②システムリスク、③その他のオペレーショナル・リスク(①法務リスク、②人的リスク、③有形固定資産リスク)に区分して管理しています。 当組合では、オペレーショナル・リスクを適正に管理するため、各リスクの主管部がリスクの顕在化した損失情報の収集分析に努めると共に統括部署の総務部へ報告し、担当理事より常勤理事会へ報告する態勢としています。またこれらのリスクの発生を未然に防ぐため、営業店における自店検査の実施、監査室の監査及び監事監査を定期的に実施しています。12◎信用リスク管理◎市場リスク管理◎流動性リスク管理◎オペレーショナル・リスク管理リスク管理態勢

元のページ  ../index.html#14

このブックを見る